1894年に人形劇としてスタートしたトーマスですが、実は今年からビジュアルがリニューアルします。
今回12年ぶりに行われたリニューアルでは3DCGだった今までと異なり、2Dのアニメーション化がなされています。
本日は歴代のトーマスの歴代の顔を比較していきたいと思います。
- 1942年:トーマス誕生
- 1945年:ウィリアム・ミドルトン
- 1946年:レジナルド・ペイン
- 1948年:レジナルド・ダルビー
- 1957年:ジョン・ケニー
- 1962年:ガンバ―&ピーター・エドワーズ
- 1983年:クライヴ・スポング
- 1984年:人形劇 きかんしゃトーマス第1シーズン
- 2010年:3DCG 化
- 2022年:2Dアニメーション化
- 最後に
1942年:トーマス誕生
トーマスは原作者の牧師ウィルバート・オードリーが息子にプレゼントした木製の機関車がモデルとなっています。そのため当時は茶色のデザインとなっていました。
その後、息子のために蒸気機関車が会話をする物語を語り、矛盾がないように話をメモに取り始めたのが「きかんしゃトーマス」の原作となる「汽車のえほん」のはじまりです。
1945年:ウィリアム・ミドルトン
1945年にウィルバート・オードリーは妻から提案され、最初は反対したものの、説得され「三だいの機関車」を出版しました。ちなみにこの三だいの機関車はエドワード、ゴードン、ヘンリーで、トーマスは翌年出版された「機関車トーマス」で初登場します。
当初はウィリアム・ミドルトンが挿絵を描いていましたが、上記の作画にウィルバートが納得せず、差し替えになってしまうのでした。
1946年:レジナルド・ペイン
前任のウィリアムの挿絵に不満があったウィルバートは次の挿絵として、レジナルド・ペインが選ばれました。
ペインの挿絵は現在知られているトーマスの顔の原型を作ったといっても過言ではありません。
しかし、ペインは本職で神経衰弱になったことにより、降板することとなります。
1948年:レジナルド・ダルビー
1948年から3人目のレジナルド・ダルビーが挿絵を担当することになりますが、ダルビーの挿絵は2代目のペインの作画の丸写しで、この時点でトーマスの原型は定まっていたことが分かりますね。
ダルビーはそれまでの機関車トーマスの挿絵をすべて書き換えるなど行いましたが、雑な挿絵も多かったため、1956年を最後に降板しています。
1957年:ジョン・ケニー
4代目の挿絵はジョン・ケニーが担当しました。
少し、アニメっぽいデザインになっていますね。
ジョンは1961年までの4年間挿絵を続けました。
1962年:ガンバ―&ピーター・エドワーズ
1962年からはガンバ―&ピーター・エドワーズが挿絵を担当します。平面的な顔ですが、表情は非常にリアルで、本物の人のような顔をしているのが特徴的ですね。
1983年:クライヴ・スポング
こちらからは原作をウィルバートに代わり、息子のクリストファー・オードリーが担当するようになります。絵本としては2011年に出版された最後の絵本まで担当し続けました。
1984年:人形劇 きかんしゃトーマス第1シーズン
1984年にきかんしゃトーマスが人形劇としてTV放送がスタートします。
顔はレジナルド・ダルビーの作画に近いものとなっています。
この顔が絵本でも世界に広まるきっかけとなり、さらに彫の深い顔は人形劇にぴったりの顔とも言えますね。
1990年からは日本でも放送され、「日本人が最も慣れ親しんだトーマスの顔」と言えますね。
2010年:3DCG 化
2010年からはトーマスが3DCG化します。カナダの映像会社で製作されるようになり、表情や動きも人形劇よりもより一層迫力のあるものとなりました。
2022年:2Dアニメーション化
日本で今まで放送されてきた人形劇の顔とは打って変わって、非常に可愛らしい顔に変化しました。
しかし、今までの顔に慣れ親しんだ親の世代からは心配の声も上がっているようです。
でも前の顔は怖かったので、非常にマイルドですよね(笑)
最後に
ここまで見るとトーマスは色んな顔をしていたことが分かりますね。
ただ、日本人は人形劇の顔のイメージが強く、2Dの顔に慣れるには時間がかかりそうです。
しかし、絵本の歴史をみると、実は長い歴史の上では違う顔を持っているトーマス。
我々はその時代の変わったタイミングに立ち会えたのかもしれませんね。