今週のお題「SFといえば」
仮面ライダー電王は平成仮面ライダーの中でも特に人気の作品です。仮面ライダーの中で、時間SFという理解が難しい設定ながらも、コミカルに描くことで、子供も見やすい作品です。さらに、子供がとっつきやすいように仮面ライダーながらも電車をメインとしおり、その奇抜な要素も本作品の特徴となっています。
あらすじ
2007年、時間の改変を企むイマジンとそれを阻止するために戦う仮面ライダー電王こと野上良太郎(佐藤健)の物語です。
良太郎は本来は敵であるイマジンが憑依することで、その力を借りて戦っていきます。
敵のイマジンは本来憑依した人間の望みを叶える契約を結び、契約が完了するとその人物の過去に飛び、破壊活動を行い、時間改変を行います。
良太郎は時間改変の影響を受けない特異点であり、電王に変身することができる人物です。そこで、良太郎は電王に変身し、過去に飛んだイマジンをデンライナーと呼ばれる時の列車で追い、イマジンの悪行を阻止するのでした。
4体のイマジンと基本4フォーム
モモタロス/ソードフォーム
良太郎は未来からの侵略者イマジンに憑りつかれます。良太郎のイメージによって具現化されたイマジン、モモタロスは自身もイマジンでありながらも、良太郎に憑りつき、仲間であるイマジンと「カッコよく暴れたい」という理由で戦うようになります。
モモタロスは良太郎に憑りつき、好き勝手行動し、様々なトラブルに巻き込まれますが、始めこそ良太郎と衝突するものの、徐々に信頼関係を築いていきます。
モモタロスの力を借りて変身することで、良太郎は仮面ライダー電王ソードフォームに変身し、イマジンと戦うことを決意します。
ウラタロス/ロッドフォーム
頭脳明晰で女性が大好きなイマジン、ウラタロスはイマジンとしての使命に全く興味がなく、特異点の良太郎に自ら憑りつき、自由に遊ぼうともくろみます。
ウラタロスは良太郎に憑りつき、女性をナンパしたり、遊びまわったりと自由奔放な行動をし、良太郎を困らせます。
そんなウラタロスの力を借りて、良太郎は電王ロッドフォームに変身します。
キンタロス/アックスフォーム
元々は空手家と契約していたイマジン、キンタロスは消滅しかけていたところを良太郎に救われて、3体目のイマジンとなります。
良太郎に憑依するときも他のイマジンとは違い、悪さをすることはなく、良太郎に稽古をつけるなど、非常に男気のある性格です。
良太郎はキンタロスの力を借りて、電王アックスフォームに変身します。
リュウタロス/ガンフォーム
リュウタロスは、ウラタロスが良太郎に憑依した際、ひそかに便乗していたイマジンです。
子どもっぽい性格で良太郎の姉、愛理に一目ぼれし、指令を無視し、良太郎の仲間になります。
リュウタロスの力を借りて変身すると電王ガンフォームとなり、敵を翻弄して戦います。
ストーリー
電王と4体のイマジン
とことん運の悪い男、野上良太郎はある日、たまたま拾ったライダーパスをきっかけに時の列車デンライナーに乗車します。そこで、デンライナーに乗る謎の美女、ハナ(白鳥百合子)と出会います。
良太郎はハナに電王として、イマジンと戦うことを頼まれますが、気弱な性格から変身しても全く歯が立ちません。
それを見かねたモモタロスは良太郎に憑依し、電王として戦うことになります。
さらに、ウラタロス、キンタロス、リュウタロスを仲間に加え、4体のイマジンと良太郎はイマジンとの戦いに身を投じてきます。
仮面ライダーゼロノス登場
突然現れた青年、桜井侑斗(中村優一)は良太郎の姉、愛理の婚約者と同姓同名。その正体は愛理の婚約者、桜井侑斗の過去の姿でした。しかし、現在の桜井侑斗は愛理との結婚を控えていたものの失踪し、愛理の記憶からも桜井侑斗の記憶はなくっているのでした。そのことを覚えているのは良太郎だけでした。
侑斗も良太郎と同じく、相棒のイマジン、デネブと行動を共にし、ゼロライナーに乗り、イマジンと戦います。
侑斗はゼロノスカードを使い、仮面ライダーゼロノスとして戦い、当初は弱い良太郎と衝突しますが、徐々に打ち解け合うようになります。
さらに侑斗の正体は、愛理の婚約者であった桜井侑斗の過去の姿と判明。そこから、愛理を好きなリュウタロスと戦ったりもします。
5体目のイマジン、ジーク/ウイングフォーム
産まれたての子供に憑りついてしまったイマジン、ジーク
契約者が子供過ぎたため、ジークは徐々に実態を保てなくなる。
しかし、良太郎たちの働きにより、ジークの崩壊を阻止。帯同する仲間とはなりませんが、ここぞというときに助けに来るイマジンとなります。
クライマックスフォーム
デンライナーが牙王により、ハイジャックされる事件が勃発。そこで、複数の時間軸の良太郎を一斉に集め応戦することで勝利します。
しかし、作戦が裏目にでて、ウラタロス、キンタロス、リュウタロスの存在が消滅してしまいます。その際、良太郎は彼らと繋がっていたいという強い思いから「ケータロス」を生み出します。
最初はウラタロスたちを失って、悲しむ良太郎とモモタロスでしたが、ケータロスを使うことで、ウラタロスたちは復活し、4体のイマジンの力を合わせた新たなフォーム、クライマックスフォームに変身するのでした。
ゼロノスカード
侑斗はゼロノスカードを使い、仮面ライダーゼロノスに変身するが、カードを使用することで、愛理の婚約者だった大人の桜井侑斗の記憶を少しずつ消してしまうという代償ある。さらに枚数にも限界があり、幾度となく行われる戦いで、侑斗はとうとうカードが0枚になってしまいます。
カードがなくなったことで侑斗はゼロノスに変身ができなくなりますが、そこに大人の桜井侑斗が現れ、新しいカードを侑斗に託します。
それにより、侑斗は再度ゼロノスに変身することができるようになりますが、それと同時に今度は今の侑斗の記憶が人々から消えていくことを良太郎は知ることとなります。
侑斗は自分の存在が忘れられてしまうかもしれないという覚悟を持って、戦いは終盤に差し掛かります。
ライナーフォーム
戦うほどに、良太郎とイマジンたちの時間が離れていくことに、気づき始めた一同。そこで、良太郎は4体のイマジンが憑りつかずに戦うフォーム、ライナーフォームに行きつきます。
ライナーフォームは気弱な良太郎が変身するため、決して戦闘能力に長けているわけではありませんが、4体のイマジンのアドバイスをデンカメンソードを介して受け取り、良太郎自身も強く成長していきます。
謎の男/カイ
謎の男、カイ(石黒英雄)はイマジンたちに指令を送る張本人です。
カイはイマジンを操り、本来存在しない自分たちが存在する時間作り上げるために、時間を改変しようとしていたのでした。さらに、桜井侑斗が時間を改変するために必要な「分岐点の鍵」となると睨み、攻撃を仕掛けていきます。さらに、リュウタロスを目障りな特異点である良太郎に派遣したのもカイ本人でした。
しかし、「分岐点の鍵」が桜井侑斗ではなく、彼はただの囮であり、良太郎の姉、かつ大人の桜井侑斗の婚約者、野上愛理(松本若菜)が「分岐点の鍵」であったことが分かります。
敵の手が愛理に及ばぬように大人の桜井侑斗は過去の自分にカードを託し、カイたちイマジンと戦っていることが分かります。カイたちは愛理を狙い、戦いをさらに攻撃を仕掛けてきます。
結末(最終回)
良太郎は決戦後に、イマジンたちが消滅してしまうことを知り、それは同時にモモタロスたちとの別れを意味していました。
良太郎は戦いの最中、モモタロスに望みを言います。
「最後まで一緒に戦ってくれる?」
最後にはそれぞれのフォームに変身し、敵を見事倒すのでした。
良太郎たちは見事カイに勝利、カイは真実を知ります。
実は「分岐点の鍵」は愛理でもなく、未来に産まれてくるはずの特異点で桜井侑斗と愛理の子供だったのです。さらにその子供の正体はハナでした。
(特異点は過去が改変されても実体は残るため、二人の子供は産まれなくてもハナは残ります。)
愛理と桜井侑斗はゼロライナーと出会い、そのことを知ります。そこで、ハナを守るためにハナに関する記憶を人々から消し、自身の記憶も愛理から消えてもなお、戦うことを選んだのでした。
侑斗がゼロノスカードを使い切ったことで、愛理の前に姿を現し、別れをしたのち、消滅してしまうのでした。その後は侑斗と愛理の新しい関係は築かれていきます。
戦いの終了後、イマジンたちは姿を消します。
良太郎は悲しみ、侑斗はゼロライナーに乗り込みますが、そこには最後にデネブが残した手料理が用意されていました。
侑斗が苦手なシイタケがたくさん入った炊き込みご飯です。
「侑斗へ シイタケちゃんと食べてね」とメッセージが添えてありました。
侑斗は泣きながらご飯をかきこみます。
しかし、そんな落ち込む二人をよそに、物陰に隠れるモモタロスの姿がありました。
イマジンたちが人間と過ごした時間や記憶が彼らを存在させたのです。
良太郎はイマジンに駆け寄り、侑斗はデネブに泣きながら抱きつきます。
後日、良太郎はライダーパスを返し、デンライナーを降ります。
そして、日常を取り戻した良太郎のもとにゼロライナーとデンライナーが通ります。
仲間たちと別れを言い、良太郎は空を見上げてつぶやきます。
「いつか、未来で」
最後に
電王は子供にも見やすいコミカルな表現が多いものの、最終回は何度見ても泣けるような素晴らしい作品です。さらに、2号ライダーである桜井侑斗の背負っているものの大きさは主人公級です。
本記事では細かいものまでは伝えられていませんので、興味を持っていただけた方本編をご覧ください。
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